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任侠ヘルパー9話 [任侠ヘルパー]

今回も盛りだくさんでしたね。
どう死ぬかということは、どう生きるかということである。
夏夫さんは死に方を選べないようでいて、最後に感謝を述べて逝った。
鷲頭は「極道として死ぬ」と言いながら、極道として生きることを選んだ。
リコは「子分の痛みを背負う」と言って、死ぬ気で突っ込んでいった。
羽鳥は、「私は姥捨て山で死にたい。介護する側になる涼太の負担を減らしたい」と考えて事業をやっていた。
彦一の生き方が、「今、目の前にある危機から仲間を救うこと」だとすると、やっぱりそんな風に死んでしまう最終回がちらついてる気がします。でも、「生き抜いてほしい」ような気もします。
そして、守るという時にどうしても付きまとう優先順位の問題。リコを追わずに、涼太を守ったように、「どちらを追うのか」という問題が浮上する。
人は誰かを守るために、誰かを傷つけたりする。それが極道の姿だ。彦一のように、出会った人、傍にいる人を皆抱え込んでいこうとすると、自分を傷つけることになりがちである。

序盤で、「彦一にも子分という家族がいるので、最終的にはそこに話を戻すのかも?」というレビューをした気がするんですが、一の子分を演じてた向井理くんが大人の事情でもう出てこないらしいです。でも、研修組がすっかり彦一中心にまとまって一つの組のようになっており、彦一に弟分という家族がいるって形になっているので、そっちで話を作っていきそうですね。



リコを抑えつけて「こいつはかかわっちゃねえ。抗争おっぱじめるつもりか??ただじゃ済まねえぞ」な彦一。興奮してるリコは「施設に迷惑掛かるって??あんた、もう極道じゃねえよ」という。彦一は、極道ものになった要因の母とも再会し、捨てられた老人たちも捨てられた自分もそう違わないことを知り、「極道と堅気」の境界線に揺れている。揺れているところを突かれたから、気を抜いちまって、お嬢さんに逃げられちまいます。情けねえ。ま、憎からず思ってる女にあんなこと言われたらねえ。彦一が心配してるのは、リコのこと、組のことなのに、恋するリコチャンは盲目になってるな。
リコちゃんは、「けじめつける」と言ってますが、鷲頭に煽られて抗争を初めてしまっては、戦略的にマズイのである。彦一は局地戦で勝っても意味がないということを理解しており、経験不足のリコは名をあげることしか見えてない。

リコを追いかけてる所に、「アニキ~。ママが帰ってこないよ~」な涼太の電話。リコは大事だが見失ってしまったし、頭が冷えれば状況が理解できるはずだという信頼がある。鷲頭には零次がついてる。だが、羽鳥は徘徊になってしまっている可能性がある。彦一のなかで、羽鳥と涼太は「庇護を必要としているもの」であり、現実的に手助けしてやれることがある。彦一は行動派なので、「具体的にやるべきことがある」方を選択した。舎弟なんで、ひっぱたいて気合い入れて、探させます。
羽鳥は、「ハートフル」にいました。一話で、老女が緊急入院したところですね。涼太を抱きしめる羽鳥の姿は母性があふれています。
羽鳥は、「完全個室。ヘルパー専属。監視カメラや身体拘束。豚箱だって言われたこともある。」と語る、豚箱と言ったのは彦一だけど、もう覚えてないのかなあ。

さて、問題は鷲頭である。リコが逃げたんで、始末は彦一がやるしかない。結局助けちまうんだな~。鷲津は、尾国の狙いを理解してた。「極道らしく死ねた方が幸せか。やれよ。この首くれてやる。俺の寿命は俺が決める。おいぼれてくたばるなんてまっぴらだ。極道として死なせてくれ」とドスを出す。それは、彦一の気持でもある。
死に方を選べず、気持を語ることすらできない夏夫さんを思うと、希望にそって殺してやるのが優しさかもしれない。彦一はドスを押し付けたが、歪んだ鷲頭の顔をみて「みっともねえこというんじゃねえ」とドスを収めた。隼会としては、この抗争にのったらマズイ状況でもあり、彦一は「組員」としての判断もしてる。同時に、「極道じゃなくなったかもしれないが、あんたは人間で、死ぬのを嫌がってる」ということが分かるからでもある。

さて、もう一人処理しなきゃならないのが零次である。目の前で暴れまくったし、零次の方も暴れたので、素性が明かされます。尾国の狙いも説明される。ミキヤは「リコちゃん一人にしとくのかよ・・・」で、探しに行ってしまう。若いねえ~。彦一には、もう出来ない芸当である。
彦一は、べったり鷲頭に張り付いてます。リコを守るには、鷲頭への襲撃をさせないことが肝要なので、対応としては正しいのである。彦一が一人で駆け回るより、組の組織を使うのが効率良い。なんだかんだ、状況判断はできる奴である。

彦一は、五年もヘルパーやってる零次に興味を持ちます。なんだかんだ、ココが居心地良くなってしまっている彦一。片意地張る必要もなく、仲間がいて、自分を頼る人がいて・・・。しっかり研修仲間は弟分になって、翼組タイヨウ分室って感じだからねえ。
舎弟の涼太は、可愛く「ありがとうございました」とかいってくるし、すっかり和んでます。でも、遊園地なんて行ってる場合じゃないんすよねえ。

りこが墓参りしてるのを見つけるのはミキヤである。それは「親をもつ極道」である二人だから、出来る発想である。「兄貴がいってた。組ってのはどこにもいけないはぐれ者同士が、肩を寄せ合って生きてるもんだ。だから、痛みは分け合わなきゃならない」と語るリコ。兄貴は「継がなくてよい」と言いつつも、極道としての心得をしっかり叩きこんでるのである。罪な男だよな~。
「じゃあ、俺も付き合う」と、痛みを分かち合おうとするミキヤです。この男は、惚れた弱み+素人さんなので、現状認識が出来てない。リコが痛みを分かち合うべきは組のものである。隼会として痛みを分かつなら、研修メンバーにも話をしなきゃならない。リコは、彦一がリコを守ろうとしてやってることを、「私より施設(=羽鳥)が大事なのね!」とそこだけオンナの気持で考えてしまってる。彦一は、「仲間」としてリコを守ろうとしてるんだけどね。
ミキヤはぺらぺら「悪いの鷲頭じゃなくて尾国」なんてことを教えてしまうのである。相手は武闘派ヤクザだぞ!!半身不随のジジイならまだしも、リコじゃ無理だろ!!ちょっと考えろよ!!青春なミキヤは「跡を継ぐ」という自分と同じ立場のリコに、めちゃくちゃシンクロしちゃってるからなあ。

心配してる癖に、「しんきくせえ」と悪態つくしかない彦一。ニンジンはやっぱりダメ!っすか??心配してると言うのに、リコとミキヤは暴走中である。(でも、ミキヤは縛られてます~。笑った)

彦一に情報が入りました。案の定、尾国につかまってるってことで、救出に。「頭は手打ちにするから大人しくしてろと言ってる。けじめとることになんだぞ。」という零次に、「覚悟はできてんだよ。内輪もめなんか興味ねえ。仲間やられて動かねえ極道なんていないんだよ・・・」です。五年も身をやつしてヘルパーやってる零次は、すでに極道じゃないんだよな~。極道は、縦社会の規律に厳しいが、それは彼らが「はぐれる」特性を持っているからこその締め付けであり、「いつ、命令に背くか」が個人の器を示す。

尾国は器が小さかったね~。「じゃまするぜ」とカッコいい彦一。「タイヨウからきたヘルパーでーす。」な五郎君に笑った。流石にキレのある彦一、元総長ウカジさんは当たり前のように迫力あり、五郎も喧嘩慣れ。使えるのか?と思った六車さんは、頭脳プレーに徹して笑わせつつ、リコ救出の役目を追うという手柄も立ててます!!ちなみに、彦一さんたちが、ドスもチャカも持ってないのは「ドラマ的配慮」でもあるけど、あんまり派手にやるとマジ抗争になってメンドクセーから救出に徹すること!という狙いがあるわけですね。半殺しはいいけど殺しはダメ!なんである。
「無茶すんなよ」と声をかける彦一がカッコよすぎ。優しい顔してるしなあ。前に、同じセリフをリコから言われてたよな~。リコは惚れなおしちゃったな~。それに、やんちゃしてたリコを庇って守ってくれた兄貴を思いだしたんじゃないかな~。

そこに、零次が動いて、頭と鷲頭を連れてきました。大急ぎで手打ちにしたのね。鷲頭は自分の組の恥をさらさないために、尾国を粛清。しょぼくれていては、夏夫さんに恥ずかしいと覇気を取り戻しました。「極道として死ぬ」のでなく、極道としてカッコよく生きてやる」な鷲頭。隼会も、組長死んで組内がガタついてるんで、抗争はさけたいので、両者の思惑一致!!ヨモギ連合に関しては、リコの暴走の責任とる形で「堪えろ」と命令するのかな?なるみたいですね。息子ミキヤが男をみせたことに免じて「料理当番」で肩をつける頭。やっぱり人生経験が違うので、器が違いすぎ。
そんな料理当番で、彦一のためにニンジンなしのカレーを作るリコ。カワイイ乙女心ですね。料理するリコチャンは、彦一にとっての「母」的な要素をもっています。涼太の母である羽鳥、老人たちの世話をする晴菜と、彼の周囲の女性にはそれぞれに母性がセットされています。だから、だれとくっついても自然なんですよね・・・。

さて、夏夫さんの息子は「看取り介護をしてくれないか」と依頼してくる。彼なりに、父親を望む形で送ってやりたいと考えている。それで父は喜んでくれるだろうか?という彼に、「送られる方のホントの気持ちは分からない。分からないなりに、精いっぱいするしかない」と所長。でも、息子さんが、この決断をするのは、やはり重いことだと思います。その重さを引き受けられるのは、やっぱり家族しか居ない。彼なりに精いっぱい考えて結論をだし、結果を受け止めていくことになる。
晴菜は、見舞いに来れない家族のために夏夫の様子をノートにつづり、鷲頭は「反応なくても聞こえてるんだぞ」ってことで家族の悪口を言う五郎を制する。そして、あんなに叱った晴菜が自腹きってる花についても、「優しい子だね~」と目を細める。
そして、もう意識のない夏夫に、「何考えてんだ?家族も来ないし、何にも出来ないし。息してんな~。頑張ってんじゃないか」と声をかける。このシーンは凄く泣けた。また、ゴリさんが良い顔してるんだ。
夏夫さんの臨終が近付くが、家族は会議で連絡がつかず・・・。スタッフや入居者に見送られる。老人たちの「すぐ行くから。向こうでな」が泣かせます。”いつものように幕があき~”と歌ってあげる鷲頭には、涙がボロボロ出ちゃった。息子たちは、己の人生を生き抜くためにステージで歌っていて、大事な人の死に目にも会わないのである。寂しいことだ。
流した涙は生理現象だけど、そこに「喜び」「悲しさ」を人は見る。夏夫さんが残したのは、喜びでも悲しみでもなく感謝でした。「ありがとう」の手紙は、分かっていても泣いてしまうよなあ。花のことを気がついてたとしった晴菜に「うれしかったんじゃねえか」といってあげる彦一さんは、優しい女に基本的の弱い。

夏夫さんの息子さんは、「忙しくて無理しないと来れなかった。それは無理すればこれたということだ・・・」と後悔する。コレで良かったのか?という疑問は最後まで残る。

そして、今回とても大事だったのは羽鳥の辞任会見。派手に展開してるとは言え、あんなにきしゃあつまらないんじゃねーの?とかツッコミどころはありますが、ここは絵的なものを優先したんでしょうね。「世間」として退治するマスコミに向かって、羽鳥は「誰かを助けようなんて思ってない。神様じゃあるまいし。(一話でも出てきたセリフです)介護施設は姥捨て山だ。理想から一番遠い場所だと思っている。自分が介護施設で死んでいくことを想像したことがあるか?家族を責めますか?家族が疲れ果てていても?私は、介護される側ではなく、介護する側を助けるためのシステムを作った」と宣言する。これは、涼太を忘れてしまうであろう自分を踏まえ、「私を捨てても良い。」と涼太に話していることでもある。
これは、夏夫さんの話ともリンクしてる。夏夫さんは、家族を恨んだだろうか。家族に負担をかけたくないと思っただろうか。それは誰にも分からない。
さらに、「介護施設は捨てられた人間を引き取る処。つまりヤクザのもっていた機能と似てる」ということでもある。りこのいう「はぐれ者どうしが肩を寄せ合って生きる場所」が介護施設だからである

涼太にせがまれて、羽鳥と行く遊園地に「通りかかった」といって出かける彦一。喫煙を注意されて水がかかって消える・・・などの笑いネタもおりませ、母子の姿にあこがれを感じる彦一などを見せて、ほのぼの・・・。しかし、直後に涼太に「ママはどこに??」と涼太を忘れてしまった羽鳥という、超ブラックネタが・・・。これは涼太がかわいそうすぎる!!

さらに、乱闘シーンの写真がタイヨウに送られてきて、素性がばれた・・・。どうなるんだ!!



あらすじ↓(公式より)
翼彦一(草剛)は、鷲津莞爾(竜雷太)めがけてナイフを構え飛び込んできた四方木りこ(黒木メイサ)の腕を素早く掴んだ。りこは、四方木連合を襲撃した鷲津組への報復だといきり立つが、彦一は鷲津は関わっていない、となだめる。しかし、収まらないりこは、再び鷲津に襲い掛かる。するとそこへ、和泉零次(山本裕典)が駆け込んでくる。

りこは病院を飛び出し彦一がそれを追うが、途中で見失ってしまう。そんなとき、彦一の携帯に羽鳥涼太(加藤清史郎)から、羽鳥晶(夏川結衣)が帰ってこないと連絡が入る。

一方、鷹山三樹矢(薮宏太)、黒沢五郎(五十嵐隼士)、六車雅人(夕輝壽太)、二本橋賢吾(宇梶剛士)らは、連絡の取れないりこのことを案じていた。

そんな折、病院に入院中の山浦夏夫(峯のぼる)の息子・渉(梶原善)が「タイヨウ」にきて、に夏夫の看取り介護を依頼。やがて、病院から帰された夏夫は、再び鷲津と同室となる。美空晴菜(仲里依紗)は、そんな夏夫の様子を日記に綴り始める。

そんな中、テレビでは晶の社長辞任会見が放送され、涼太とともに彦一がそれを見守っていた。

ダメージ2 3話ふたりのウソ I Knew Your Pig [ダメージ]

クレアと密会するダニエル。「妻を殺したのは自分じゃないけど、パティに情報リークしたのは自分。理由は聞かないでくれ」です。
ダニエルの妻を殺害したのは本当にUNRの刺客なのか?ダニエルなんじゃねーの?ってのは、晴れませんねえ。

UNRは環境破壊を起こしており集団訴訟され続けている。3年で200件の訴訟があり、一件だけ敗訴。

エレンはFBIから呼び出される。何故トムが直前になって取引を中止したことで、エレンの正体がばれているか確認がとれるまで、一時休止と命じられる。

ダニエルは刑事の事情聴取をうける。家に押し入った形跡がないし、先日の被害届のこともあって、盗まれたものがないか何度も聞かれる。写真をみて、結婚十年の記念に買ったルビーの指輪がないと言い出すダニエル。でも、急な証言でダニエルを疑う刑事。3年前、暴力で接近禁止命令がでていることを突っ込んでくる。非開示とするよう命令が出ているのに!なダニエルだけど、嘘はばれるものです。
パティは「あなたの証言は全て嘘に聞こえる」とダニエルを責める。

で、ホントのことを話させようと、ダニエルを監視。出国しようとするところを密告し、逮捕させて動揺させて、ちゃっかり契約を結んだよ。ダニエルのいうように、UNRと戦うことだけがパティの目的だもんな~。それが分かっているから、なかなか話さなかったわけだけだ。でも、交渉ではパティが一歩上だねえ。

で、ダニエルとパティの関係。17年前にアスベスト訴訟の件で証言を頼んだ。その時交際して生まれたのがマイケル。10年前は、IBCグローバルの汚染をパティが訴えたとき、被告側の証人としてであった。エレンに忠告をしてた弁護士のナイはIBCグローバル側の弁護士。で、そのときダニエルは碌な抵抗もせずに、パティに滅多打ちにされた。100ppmでは害がないといいつつ、30ppmの汚染があると娘の幼稚園に警告を出してたのか~。そりゃ駄目だ。
あまりにアッサリ陥落したので、「賄賂を贈ったのでは?」とエレンは調査し、封筒を渡した所を撮影しアタ写真を発見。でも、そのときに息子が生まれていることをパティは告白してた。

で、ダニエルがやっと話したのは、ジョシュという記者と連絡をとっているということ。ウェストバージニア州・ブルームズフィールドにある発電施設の水質・土壌調査を行っていたが、拉致されちゃったよ~。
あと、盗まれた指輪がカギになる!ということを、ダニエルは匂わせてます。来週火曜日まで待てないよ~。

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